白磯には和館と洋館以外にもアンティークな空間があります。
この建物は、すべてが芸術的で、歴史的、文化的な価値がある希少なものです。

和館の玄関から入ってすぐの鴨居には神棚が飾られています。
洋館のモダンアートな雰囲気とは違い、とても日本的な民間信仰を感じる空間です。

神棚のすぐ下には、文化庁発行の「登録有形文化財」の認定証が置いてあります。
日本のどこにもない和洋折衷の旅館白磯の文化的価値を国が認定している証です。

「登録有形文化財」
第43-0127-0129号
この建造物は貴重な国民的財産です
文化庁

洗面所もアンティークで、昭和の香りがします。
長い木造の廊下に灯る照明が美しく、この廊下の先は、昭和初期の時代に通じているような感覚になります。

この空間は和館と洋館の間にある憩いの間です。
マニアにはたまらない色とデザインの時代感が心を鷲掴みにします。

和館1階のガラス越しに見る中庭です。
いやはやこれはこれはむかし懐かしい昭和初期の庭作りが現在にそのまま残っています。

たまらなく素朴な置物に心が和みます。
旅館白磯の至る所にこのような置物があって癒されます。

縁側には緑が映える籐の椅子と丸いガラスのテーブルがさりげなく置いてあります。
ここに座る人を時間旅行に誘うかのように受け入れてくれます。

縁側の外から見た景色です。
建物のこげ茶色の木肌がいい味を出しています。
一階は和風建築ですが、背景の二階は洋風建築で、なんともミスマッチな光景です。しかし、それが旅館白磯だと思えば納得がいくから不思議です。

旅館白磯は、高浜の美しい白鶴浜にちなんでつけられた名称です。
沈む夕日の水平線の向こう側に上海が位置するこの場所で、地元の高浜ワインを夕陽にかざして飲むのもまた贅沢な時間です。